ベンチャー・スタートアップ企業に転職するとなると、どういう基準や観点で選んでいいか分からなかったり、転職することにリスクを感じたり、躊躇してしまったりすることあるかと思います。
私は、大企業・ベンチャーの在籍経験が3社ありますが、「数千人」「数十人」「数人」と企業規模は違う中で働いてきた経験を持っており、また転職支援においては、ベンチャーやスタートアップへの転職を成功させてきました。
今回、ベンチャーやスタートアップ企業を選ぶ時に、「指針となるような考え方」や「登録(相談)するのをおすすめする転職サイト・転職エージェント」についてお伝えします。
こちらの記事を読めば、メディアや評判、記事などに踊らされることなく、自身でしっかりとベンチャーやスタートアップ企業を見極める・選ぶことができるようになると思いますので、ぜひご覧ください。
ベンチャー・スタートアップ企業の選び方
ベンチャー・スタートアップ企業を選ぶ上では、下記の5つの観点を押さえるのをおすすめします。
① 企業ビジョンや事業・サービスに共感するか
② 企業(事業)フェーズと自身の能力・志向が合っているか
③ 市場の成長性が見込まれるところで、事業・サービスを展開しているか
④ 事業・サービス自体の競争優位性があるか
⑤ その他:SO(ストックオプション)の付与があるか
観点① 企業ビジョンや事業・サービスに共感するか
まず第一にこの観点がとても大切です。ベンチャーやスタートアップ企業においては、総じて、事業や組織においての人の入れ替わりの変化が激しいものです。そのため、一緒に働く人という観点を大切にしすぎてしまうと、その変化に直面した場合に、自身のモチベーションが下がる可能性が高いです。
そういったことを避けるためには、また自身がイキイキと働くためには、
働く企業が「目指している・大切にしているビジョンに自身の考えや価値観が合うか・共感をするか」「事業やサービスについて自身で意義あるもの・価値あるものだと心から思えるか」の観点で選ぶことはとても大切になります。
共感値が強ければ、強いほど、働くことでのやりがいや意義も感じやすく、また仮に自身が所属する事業や組織での人の入れ替わりの変化が激しくとも、自身はそれに大きくブラされることなく、働くことができるようになります。
観点② 企業(事業)フェーズと自身の能力・志向が合っているか
いくら共感をしたとしても、自身のビジネススキルや介在価値を発揮しにくい、また感じにくい企業のようなら、その企業を選ばないのが得策です。
「自身が企業や事業の成長に役に立っている・貢献している」と、なかなか思えない場合、短期的には我慢ができたとしても、中長期的にはしんどくなるためです。
また、自身のキャリアを築いていく意味においても、昇進や実績が早くに残せていける環境の方が未来が拓かれていくためです。
では、実際に「企業フェーズと自身の志向・能力が合っているか」をどう判断したらいいのか、求められることと合う志向について紹介したいと思います。
企業(事業)フェーズには大きく分けると、3つあります。
【企業(事業)の3つのフェーズ】
①「0→1」のフェーズ
②「1→10」のフェーズ
③「10→100」のフェーズ
①「0→1」のフェーズ
求められるのは「事業を生みだせるスキルと馬力のあるジェネラリスト」です。
このフェーズに合うのは「リスクをいとわない、チャレンジが大好き、今まだ世にないものを生み出したい、どんな物事が起きても立ち向かう気概がある」志向を持っている人です。
②「1→10」のフェーズ
求められるのは「事業や組織の仕組みを作れる、変化に強いジェネラリストやスペシャリスト」です。
このフェーズに合うのは「整っていない状況を見ると整えたくなる、自身のスキルや経験の幅を広げたい、成長したい、どんな物事が起きても柔軟に受け入れられる」志向を持っている人です。
③「10→100」のフェーズ
求められるのは「事業や組織を推進(マネジメント・成長)ができるスペシャリスト」です。
このフェーズに合うのは「自身のスペシャリティを活かしたい、一定の安定した環境の中でチャレンジをしたい、事業や組織を牽引する経験をしたい」志向を持っている人です。
観点③ 市場の成長性が見込まれるところで、事業・サービスを展開しているか
ベンチャーやスタートアップが展開している事業やサービスの市場の成長性があるか?どうかも大切な観点です。
成長性があるかどうか見極める具体例としては、ここでは2つご紹介します。
1つ目は、ブロックチェーン、AI、人工知能、IOT、ドローンなど、テクノロジーの進化によって新しい市場で事業やサービスを展開していることです。こうした市場は、高い確率で5年〜10年のスパンでは持続的に成長していくことが見込まれるため、その成長の恩恵を非常に受けやすく、事業やサービスを成長させていくことができます。
2つ目は、フィンテックや不動産テックなど、既存の産業をテクノロジーの力を使って、旧来のビジネスモデルを破壊するような今までにない事業やサービスを展開していることです。既存の産業自体の市場は大きいため、新しい事業やサービスが受け入れらることで、大きな成長が見込まれます。
例えば、今まで銀行がおこなっていた融資を、CtoCによるクラウドファンディングやレンディングのサービスによって、リプレイスされる事例が出てきています。
観点④ 事業・サービス自体の競争優位性があるか
事業やサービスが紹介されているホームページやメディアの記事などをみて、競争優位性がある事業・サービスか判断することが必要です。
どうしても個人で判断することが難しい場合は、友人や知り合い、または転職エージェントなどに聞いてみることも大切なやり方です。
個人的には、おすすめしたい方法としては、(上場している企業に限るのですが)有価証券報告資料や決算説明資料を数ヶ年分みることです。
有価証券報告書は、文と表がメインなので、見ることに慣れていないと少ししんどいのですが、決算説明資料で通期のものなどは、パワポで、グラフや図も入って事業やサービスのことを丁寧に説明してくれているので、非常に判断するのに良いものです。
事業やサービスの売上が3年連続30%以上UPしている場合は、非常に優良なので、競争優位性が高いひとつの指標として参考にしてください。※VC(ベンチャーキャピタル)がベンチャーやスタートアップに投資する判断として見ているポイントでもあります。
観点⑤ その他:SO(ストックオプション)の付与があるか
この観点は補足として入れているくらいです。
SOを求めて、ベンチャーやスタートアップに転職することは、個人的にはあまりおすすめしていません。
SOの付与が約束されたとしていても、実際に上場しなければ、その約束は意味をなさないものであり、また入るフェーズが初期メンバーくらいでなければ、正直付与されるSOの割合も非常に少ないためです。(創業メンバー以外の経営陣と従業員含めて、どれだけ多くとも全株式の10%程度の付与であり、数十人以上の組織のタイミングのジョインであれば、0.数%程度です。)
ベンチャー・スタートアップ企業への転職 2つの手順
転職経験4回、実際転職2回、そして現在転職支援をしているプロとして、おすすめしたい手順は下記です。
【手順①】どんなベンチャー・スタートアップ企業があるか知る
【手順②】転職活動の相談をする
手順① どんなベンチャー・スタートアップ企業があるか知る
ベンチャー・スタートアップ企業を知るためには、転職サイトに登録して探すのが効率がよいです。おすすめは2つだけです。この2つを併用すれば、十分です。
企業を知っていくには、5つの観点を押さえてみてください。
① 企業ビジョンや事業・サービスに共感するか
② 企業(事業)フェーズと自身の能力・志向が合っているか
③ 市場の成長性が見込まれるところで、事業・サービスを展開しているか
④ 事業・サービス自体の競争優位性があるか
⑤ その他:SO(ストックオプション)の付与があるか
リクナビNEXT
まず、おすすめなのは、『リクナビNEXT』です。転職サイトの最大手であり、毎週2.6万人以上が新規登録し、求人件数も国内No.1です。実際に転職した人の約8割が『リクナビNEXT』を利用しています。
キャリトレ
手順② 転職活動の相談をする
転職活動の相談をするなら「転職エージェント」を活用しましょう。
活用の際は、転職エージェントとして実績豊富で、ベンチャーやスタートアップ企業の案件を数多く提案できる人を選ぶことがとても大切です。個人の経験も踏まえ、おすすめしたいサービスは1つです。
【転職サービス】BIZREACH(ビズリーチ)
『BIZREACH(ビズリーチ)』は、質の高い転職エージェントと出会える転職サービスNo.1です。2009年のサービス開始以来、テレビ・新聞・雑誌など多くのメディアで紹介され、20代〜40代のビジネスパーソンが軒並み利用している転職サービスです。
【まとめ】ベンチャー・スタートアップ企業の選び方
今回の記事は、この記事は、ベンチャー・スタートアップ企業への転職を考えている、ベンチャー・スタートアップの企業の選び方に悩んでいる、というあなたにオススメさせてもらいましたが、いかがだったでしょうか。
ベンチャー・スタートアップ企業を選ぶ上では、下記の5つの観点を押さえるのをおすすめします。
① 企業ビジョンや事業・サービスに共感するか
② 企業(事業)フェーズと自身の能力・志向が合っているか
③ 市場の成長性が見込まれるところで、事業・サービスを展開しているか
④ 事業・サービス自体の競争優位性があるか
⑤ その他:SO(ストックオプション)の付与があるか
転職活動を進めたい場合、下記の手順で進めましょう。
【手順①】どんなベンチャー・スタートアップ企業があるか広く知る
【手順②】上述の選び方の観点をもって、企業を調べる
– 転職サイト『リクナビNEXT』と『キャリトレ』を利用する
【手順③】転職の具体的な相談・アクションをする
– 転職サービス『BIZREACH(ビズリーチ)』を利用する
ベンチャー・スタートアップについての記事が他にも書いてあるので、良ければご覧ください。