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【未経験のコンサル転職】コンサル業界・企業を分かりやすく徹底解説

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この記事は、コンサル業界のことを体系的に知りたい、未経験だけどコンサルティングファームへの転職を考えている、というあなたにオススメです。

過去、20代〜30代ハイクラス層を転職支援をしていましたが、コンサル業界、コンサルティングファーム未経験の方にとって、「コンサル業界」「コンサルティングファーム(以下コンサル)」の中身が分かりづらいこともあるかと思います。

「どんな仕事しているの?」
「どんな会社があるの?」
「コンサルに転職するってどうなんだろう?」

コンサルは企業の意志決定や実行の支援をする黒子の立場であり、主役ではないので、新聞やプレスリリース、自社サイトでも、自分たちの仕事として実績・事例として世の中に情報を出すことがなかなか難しいのが実情です。

また、コンサル業界のこと、コンサルのことを体系的に知れる場所が少なかったり、なんとなくコンサルの仕事をイメージしてしまっていたり、コンサルの企業でも「マッキンゼー」や「BCG」という名前だけ知っていたりと、情報や知識に偏りがある方が多いです。

今回、コンサル業界、コンサルについて「体系的に・網羅して・実例付き」で解説しているので、コンサルに興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

コンサルとは

「コンサル」とは「コンサルティング」の略称で、日本語に訳すと「相談する」です。

より詳細に言うなら、「コンサル」とは、誰かの問題の相談相手になり、アドバイスを与えること、サポートをすることで、問題の解決することです。

「コンサル」を仕事としている人を「コンサルタント」を呼びます。「コンサルタント」は、「問題解決のプロフェッショナル」であり、この「コンサルタント」が集まっている会社が「コンサル」です。

コンサルの種類

コンサルティング業界を理解する上では、まずコンサルの種類を知っていることが大切です。どんな種類があり、各種類ごとにどんな企業があるのか?ご紹介します。

まず、コンサルは、大きくは下記の5つに分かれます。

【コンサル 5つの種類】
① 戦略(経営)系コンサル

② 会計事務所系コンサル
③ 総合・IT系コンサル
④ シンクタンク系コンサル
⑤ 特化型コンサル

またこの5つの種類の中から、さらに「外資系」か「日系」の企業なのかで、分けることができます。

① 戦略(経営)系コンサル

「全社の経営課題を発見・解決したり、経営をする上で重要な事業が成功するための戦略立案を(時に実行支援も)するファーム」です。

担当するインダストリー(産業)やテーマについては、経営戦略、M&A戦略、M&A後の統合戦略、新興国など海外への進出戦略など、会社の方向性や売上を大きく左右するプロジェクトで、そのテーマ性の幅が広いことも特徴的です。「外資系」のコンサルティングファームが主に活躍しており、実際に問題解決の依頼をする会社は、売上が数百億〜数千億円、さらには数千億円〜1兆円あるような「大企業」が中心です。

戦略(経営)系コンサルの主要企業一覧

<外資系>
・McKinsey & Company(米)

・BCG(米)
・ベイン・アンド・カンパニー(米)
・Strategy&(米)
・A.T.カーニー(米)
・ローランド・ベルガー(独)
・アーサー・D・リトル(米)
・L.E.Kコンサルティング(英)
・オリバー・ワイマン(米)

<日系>
・ドリームインキュベータ
・コーポレイト・ディレクション
・フィールドマネージメント

② 会計事務所系コンサル

「大手会計事務所を母体とするコンサル」です。

会計事務所の本来の業務は、企業の財務書類を法律にもとづいてチェックをし、信頼を保証する「監査」という業務になりますが、この財務に対する専門性を活用するビジネスとして、コンサルティングサービスを業務に加えるようになったことから、会計事務所系のコンサルティングファームが生まれています。

その中で、グローバルに展開し、売上も人数も規模が大きい会社4社を総称して「BIG4」と呼んでいます。

会計事務所系コンサルの主要企業一覧

<外資系>
BIG4・・・

・デロイト(英)
・PwC(英)
・EY(英)
・KPMG(米)

その他・・・
・Grant Thornton(英)
・Plante Moran(米)
・RSM US(米)
・BDOコンサルティング(フィリピン)

③ 総合・IT系コンサル

企業の業務プロセスやオペレーションでの課題を見つけ、主にITを活用して、業務改善を行うことで、経営の改善を支援するコンサルティングファームです。

主にシステムの設計、構築、運用サポート、保守までも担当します。

支援する対象は、とても幅広く「財務・会計、人事・給与、顧客管理、販売・在庫管理、購買管理、生産管理」などがあります。最近では業務改善プランの提案やシステム開発・運用・保守に留まらず、プロジェクト管理や企業の上流と言われる戦略策定にも関わるようになっており、企業の課題を解決するために、総合的に支援をする形になっております。

コンサルティングテーマは、戦略策定、M&A、会計支援、CRM、SCMなど多岐に渡ります。

総合・IT系コンサルの主要企業一覧

<外資系>
・Accenture(アイルランド)

・Capgemini(仏)
・Gartner(米)
・Cisco(米)
・ケンブリッジテクノロジーパートナーズ(スイス)
・Tata Consultancy Services(インド)

<日系>
・スカイライトコンサルティング
・フューチャーアーキテクト
・ベイカレントコンサルティング
・アビームコンサルティング
・シグマクシス
・ベイカレントコンサルティング
・クニエ
・日立コンサルティング
・レイヤーズコンサルティング

※下記はSIer・パッケージベンダーで、コンサルではありません。

<外資系>
・SAP(独)

・Oracle(米)
・IBM(米)
・マイクロソフト(米)
・Dell(米)
・Adobe(米)
・Salesforce(米)

<日系>
・日本ユニシス

・ワークスアプリケーションズ

④ シンクタンク系コンサル

日系の大手金融機関や大手企業をバックグラウンドに持ち、「経済調査」「官公庁向けのリサーチ」「ITコンサル」「マネジメントコンサル」などをおこなうコンサルティングファームです。

シンクタンクと聞くと「経済調査」だけをしている印象を持つ方も多いかと思いますが、経済調査は、あくまでもコンサルティング業務の一つであり、民間企業を対象に、ITコンサル・マネジメントコンサルに力を入れているところがほとんどです。

大手金融機関や大手企業をバックグラウンドにもつので、グループ全体でのノウハウ、知識・ナレッジをベースにしたコンサルティングを提供することができ、またグループ企業のチャネルを使って顧客開拓をしたり、そこから案件依頼があったりするなど、営業活動を組織的な仕組みで行うことができるメリットがあります。

社風については、コンサルティングファームといっても一般的な日系の企業に近い社風であり、腰を据えて働ける環境があります。

ITコンサルでは、アクセンチュアなど大手総合系のITコンサル部門を持つコンサルやSIerやパッケージベンダーなどと競合になることもあります。またマネジメントコンサルでは、経営戦略立案、マーケティング、新規事業戦略、業務改善、組織人事など幅広い分野にわたってコンサルティングをしているため、それぞれの分野で、戦略(経営)系コンサルティングファームや組織人事系コンサルと競合になることがあります。

シンクタンク系コンサルの主要企業一覧

<日系>
・野村総合研究所

・日本総合研究所
・NTTデータ経営研究所
・三菱総合研究所
・三菱UFJ リサーチ&コンサルティング
・みずほ総合研究所
・みずほ情報総研
・富士通総研
・大和総研

⑤ 特化型コンサル

その名の通り「業界」や「業種」、「ジャンル」に特化してコンサルティングをおこなうファームです。

「業界特化型」は、製造業や医療業界、金融業界などに特化してコンサルティングをおこないます。

「業種特化型」は、組織・人事、人材開発、営業・マーケティングなどに特化してコンサルティングをおこないます。

「ジャンル特化型」は、財務やブランディングなど、業界や業種に縛られずにジャンルに特化してコンサルティングおこないます。

特定の課題に対して、コンサルティングをおこなうので、専門性の高い知見やスキルをもって、狭く深く企業の課題解決の支援をすることができます。

業界特化型コンサルの主要企業一覧

◆医療・ヘルスケアに特化

<外資系>

・グローバルヘルスコンサルティング(米)

<日系>
・KPMGヘルスケアジャパン
・CDIメディカル
・メディヴァ
・IQVIAソリューションズ ジャパン
・日本経営グループ

・サイプレス

◆製造業に特化

<日系>

・IGPI ものづくり戦略カンパニー
・iTiDコンサルティング

◆小売流通業界に特化

<外資系>
・カート・サーモン(米)

◆金融領域に特化

<日系>

・シンプレクス
・インフキュリオン

業種特化型コンサルの主要企業一覧

◆組織・人事制度に特化

<外資系>
・Willis Towers Watson(米)
・Korn Ferry(米)
・マーサー(カナダ)
・エーオンヒューイット(米)

<日系>
・リクルートマネジメントソリューションズ
・リンクアンドモチベーション
・日本能率協会コンサルティング

◆人材育成・組織開発に特化

<日系>
・フランクリン・コヴィー・ジャパン

・グロービス
・アルー
・アチーブメント
・コーチ・エィ
・ビジネス・ブレークスルー
・ソシオテック研究所
・ウィルシード

◆営業・マーケティング分野に特化

<外資系>
・ZSアソシエイツ(米)

ジャンル特化型コンサルの主要一覧

◆財務アドバイザリーに特化

<外資系>

・デロイトトーマツFA
・PwCアドバイザリー
・EYTAS
・KPMG FAS

<日系>
・エスネットワークス 
・レコフ
・GCA

◆マーケティング・ブランディングに特化

<外資系>
・インターブランド(米)

・Simon Kucher & Partners(独)

<日系>
・博報堂コンサルティング
・ビービット
・フォワード

◆企業・事業再生に特化

<外資系>
・アリックスパートナーズ(米)

<日系>
・経営共創基盤
・フロンティア・マネジメント
・ジェネックスパートナーズ
・リヴァンプ

◆中小企業向けに特化

<日系>

・船井総合研究所
・山田コンサルティンググループ
・AGSコンサルティング
・リブ・コンサルティング
・タナベ経営
・みらいコンサルティング

◆新規事業に特化

<日系>
・プライマル

◆株式公開企業のIR・SRに特化

<日系>
・アイ・アール ジャパン 

コンサルの市場規模の推移

コンサルの5つの種類、また具体的な企業一覧はご紹介しました。いろんな種類のコンサルがあることをお分かりいただけたと思います。

ここからは、コンサルの市場規模についてご紹介します。

IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社のプレスリリースによると、「国内ビジネスコンサルティング市場は2017年に昨年から8.2%増の3,921億円に拡大」しているとのことです。

デジタルトランスフォーメーションと企業の人材不足が需要をひっぱているとのことで、2017年~2022年に年間平均成長率7.4%で成長し、2022年には5,612億円に拡大すると予測が出ています。

出典:https://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20180327Apr.html

コンサルで働く魅力

現役のコンサルタントの方へインタビューをしたり、コンサルを志望する人との面談で話を聞いたりするのですが、コンサルで働く魅力は大きく3つあります。

【コンサルで働く3つの魅力】
① 知的好奇心が刺激され、満たされる
② 若いうちから圧倒的な成長環境に身をおくことができる
③ チームでの連帯感や充実感がある

コンサルで働く人が転職をする場合、市場価値は非常に高く、他のコンサル、事業会社から非常に多くのオファーをもらえる可能性が高いです。

事業会社で新卒で入社すると、なかなか経営企画職や事業企画職につくことは難しいのですが、新卒でコンサルで働くと、20代半ばの若くしての転職でもポテンシャル採用で、経営企画職や事業企画職につくことが可能です。

また最初に事業会社で働いた人が、一度コンサルで働くと、最初のキャリアで積み重ねた業界や職種にしばられることなく、希望の業界や職種に行きやすくなるので、コンサルで働くことを、ハブ空港になぞらえて「ハブキャリア」と呼ばれることがあります。

【コンサルへの転職】転職サービス 厳選2選

コンサルへの転職を考えているなら、必ず、経験豊富なエージェントに相談するのがオススメです。

コンサルへの転職難易度は正直かなり高く、コンサルの最新状況の把握、ケース面接準備など選考対策などが必要になるため、必ずプロの転職エージェントに相談し、対策のサポートを受けることが大切です。

BIZREACH(ビズリーチ)

まずおすすめしたいのは、BIZREACH』です。ハイクラスの転職サイトとして圧倒的No.1の転職サイトです。

略、総合、ITとあらゆるコンサルへの転職支援をすることができる転職エージェントが数多く登録しています。

今や、ハイクラス領域の求人件数、採用企業数、登録ヘッドハンター数も日本最大級のハイクラス転職サイトになっており、コンサルへの転職希望者には登録必須のサイトです。

アクシスコンサルティング

「コンサル業界に未経験からのチャレンジが不安…」ということであれば、ぜひ利用したいのが、転職支援が手厚いと定評のある『アクシスコンサルティング』です。

会計事務所から派生したBIG4(PwC・デロイト・EY・KPMG)やアクセンチュアなどの総合コンサル、ITコンサルなどへの転職支援実績が圧倒的に多い転職エージェントです(※マッキンゼーやBCG、ベインなどの外資系戦略ファームへの転職支援には強くないのです。)

約5,000名の現役コンサルタント、約20,000名の転職志望者を支援した実績があり、コンサル業界との強いパイプをもち、非公開の求人は全体の8割弱を占めています。

コンサル業界への転職を強みにするエージェントは、他にもいますが、基本的にエグゼクティブや40代以上の年齢(年収が高い人)を対象とするエージェントが多く、20代・30代の(コンサル未経験)の方が相談したとしても、なかなかしっかりとサポートを受けることが難しいことがあります。

その点、アクシスコンサルティングは、20代でも丁寧に相談にのってくれるエージェントです。転職のその次までを見据えたキャリアパスを提案することを大切にしており、じっくりとキャリアや転職に向き合ってくれます。

その実績として、ある転職サイトを運営する会社で、質の高いキャリアコンサルティングとして、「Most Valuable Agent」を受賞をしています。

まとめ

今回の記事は、コンサル業界のことを体系的に知りたい、未経験だけどコンサルへの転職を考えている方に向けて書きましたが、いかがだったでしょうか。

コンサルといっても、強みとなる領域などには違いがあるので、自身のスキルや経験、志向に合わせて選んでみてください。

下記にも、コンサル転職について書いている記事がありますので、合わせて参考にしてみてください。

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