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【厳選】外資系「人事・組織コンサルティング」のプロに聞いた「キャリア」良書15選

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この記事は、自分のキャリアや将来に悩んでいる人に向けて書きました。

先日、トップクラスの外資系のコンサルティングファームで働く「人事・組織コンサルティング」のプロの方とお会いして、『キャリア』にまつわる良書を紹介してもらいました。

今回、その中から15選ご紹介したいと思います。

キャリア良書15選のマトリクス

紹介してもらった本を【基礎⇔応用】×【汎用⇔専門】の2軸でマッピングしています。

【基礎⇔応用】は、本の内容が「分かりやすく理解しやすいもの(基礎)なのか、内容がある程度難しいもの(応用)なのか」 で分類しています。

【汎用⇔専門】は、本の内容を「活かすことのできる領域が広いの(汎用)か、ある特定の領域に限られるの(専門)か」で分類しています。

【基礎×汎用】キャリア良書5

ここでは、内容が「分かりやすく理解しやすく、活かすことのできる領域が広い」本を5冊ご紹介します。

2018年6月に発売してから、わずか2ヵ月で10万部のベストセラーとなった本です。「転職する前に読みたかった」「大切な人に推薦したい」など反響の声が続々と上がってる本です。

「会社を辞めるべきタイミングがわからない」「年収は下がるけど、魅力的な会社への転職はありか」「自分の市場価値をどう測るか、そしてどう高めるか」「中途で入るべき会社と新卒で入るべき会社をどう見極めるか」などの悩みが解決できる、ストーリー形式で書かれた本です。

自分もご紹介してもらう前から購入して読んでいた本ですが、納得度も満足度も高く、転職論の決定版と言っても過言でない本です。

amazonレビューは122件で4.5/5点満点(2018年10月7日時点)

【amazonレビュー】できれば20代に読んでおきたかった…

転職に関する本だが、できれば、20代、あわよくば学生時代に読んでおきたかった。自分のマーケットバリューの高め方、仕事のライフサイクルなどなど、重要な考え方が小説形式でわかりやすく書かれている。どれも普通に会社で勤めている限りはなかなか学ぶことができないし、知らないで転職をしてしまうとやっぱり幸せな転職にならない恐れすらある。

実際に自分の転職を考えてみても「もっとこういうところを意識しておけば!」と淡い後悔すら抱いてしまった。本書は学生や20代のビジネスパーソンには特にオススメの本だが、反対に30代後半の人にとっては少し苦味すらある本だろう。自分のやり残したことを思って悔しく思うこともあるかもしれない。それでも読まないよりは読んだ方が圧倒的にましなのは事実だろう。

本書の登場人物である黒岩の言うように40代後半になって自分の状態に気づいても仕方ないから。転職を考えている人は是非読んで置くべきだし、一度も転職を考えたことがない人も読んでおいた方がいい。転職を勧める訳ではなく、職業人生を良いものとするために、本書の提唱する「転職の考え方」は必要不可欠だと思う。

自分の「ユニークさ」を見出し、グローバル市場で活躍できる人材になるには、キャリア戦略をどう考え、何をしたらいいのか。著者自身とさまざまな業界のプロフェッショナルの具体的な事例を交えて指南してくれる本です。

本書では、「オープン化」「ORをANDにする」「ユニークさ」という3つのキーワードを軸にして、キャリアビジョンを実現していく方法が示唆されています。また、通訳、戦略コンサルタント、大学教授というキャリアを歩んできて、さらなるチャレンジをしようとしている著者自身のキャリアの軌跡も大変参考になり、大いに元気づけられる本です。

amazonレビューは29件で4.2/5点満点(2018年10月7日時点)

私がこの本で一番好きなのは、著書自身の例を含めたキャリア形成の事例を数多く挙げてあること。私は30代後半で、それなりに多くの人とキャリアの話をしてきたと思うが、改めて、様々な人生・キャリアがあるものだと認識した。

履歴書からはわからない、それぞれの背景、苦悩、判断、努力などが書かれている。読者は、自分と重なる部分・共感できる部分を必ず見つけられると思う。そして自らのキャリア形成やキャリアシフトに対して行動する勇気が出るだろう。

20代、30代の人にはもちろんのこと、全体的に丁寧に書かれているので、キャリアについて考え始めたばかりの学生でもわかりやすいと思う。現時点で「グローバル」という言葉にピンとこない人にもオススメ。

「もっと成長する場を獲得したい」「自分の能力を最大限に活かす場に出会いたい」と思っている方に、オススメしたい本です。早回しで急成長する経験を欲する人が「抜擢の機会」を自ら勝ち取る方法を提案する本です。

戦略的に「人脈構築」をしていくための具体的な方法を、5つの実践ステップの「人脈スパイラル・モデル」として紹介しています。著者自身が人脈を武器に様々な抜擢をされてきた経験と、7年間のヘッドハンティングの経営現場での1000人の経営のプロの方々とじっくりと対話し観察してきた経験をもとに、経営のプロとして活躍する人が共通して実行している「人脈構築ノウハウ」を抽出し、「人脈スパイラル・モデル」としてまとめています。

amazonレビューは36件で4.4/5点満点(2018年10月7日時点)

【amazonレビュー】成長の機会を求める向上心の高い20代、30代への応援本

自分の会社内での処遇に不満をもって、なんとか能力を身につけて、そうした環境を打破したいと思っていらっしゃる20代、30代の方を対象に書かれているように思います。

ここでは、いくら能力を高めても、それだけでは、それに気づいて引き上げてくれるような白馬の王子なんてやってこない。自分が何がしたくて、どんな価値を提供できるのかという事をアウトプットしていかない限り、良い機会には巡り会えない。という問題に対してどのようなアプローチで対処していくべきかが記載されています。

それに加えて、仕事のステージには溝があって、抜擢によってその溝を超えない限り、現状の仕事の延長では、次のステージの仕事の能力が身につけられない事。また、現状の仕事に100%取り組まない限り抜擢される機会は巡ってこない事。なども、当たり前の事ながら重要な点を再認識させられました。

著作累計135万部、プロデュース書籍40万部突破 ベストセラー著者にして敏腕プロデューサーでもある本田直之氏が初めて明かす、個人ブランド構築の鉄則の本です。

「無名の個人」が、どうやって自分ブランドを構築し、ビジネスにおいて成果に結びつけることができたのか? 著者が活用したのが「パーソナル・マーケティング」のノウハウです。

パーソナル・マーケティングは、自分を商品としてとらえ、「客観的に見た自分の強みは何か?」「それは誰の役に立つのか?」を第三者視点で検討することから始め、そこで決めた方向性にしたがい、適切な行動やアウトプットをしていくことを提唱している本になります。

amazonレビューは33件で3.9/5点満点(2018年10月7日時点)

【amazonレビュー】自分の強みを発見し、それを人に伝え、運用するところまでカバーしている一冊

社会人になり2年が経とうとしているなかで、これからのキャリアプランを考えるために購入した一冊。自分の強みや経歴をどのように体系化し、人に伝えられるか。そのために明文化すべきことが書かれています。

自分の強みを見つけ出す作業も簡単にできるよう、お題が出されています。例えば、「あなたの強みはなんですか?」と聞かれるとすぐ答えにくいですが、「あなたが人に教えられることはなんですか?」の質問に、答えられない人はいないのではないでしょうか。

このように回答するのに困る設問ではなく、誰もが答えやすいようなカタチで、あなたの強み・なりたい像・するべきことが浮かび上がってくるような設問になっており取り組むハードルも高くないです。

自分の立ち位置がわからない人、そもそも何をしたいのかわからない人、これがしたいという希望があるけどどうしていいかわからない人、そんな人におすすめです。

リクルート出身で、東京都内で民間初の公立中学校校長になった藤原和博氏が書いた本です。リクルートの営業+和田中の校長として30年間、見てきた結論として、世界をまたにかけて活躍するグローバル・スーパーエリート以外の人たちが生き抜くための極意「100人に1人」のレアな人になることの重要性とその方法論を伝えてくれる本です。

お笑い芸人でもあるキングコング西野亮廣氏も絶賛する本で、2013年に発売した今でなお売れ続けている本です。

amazonレビューは62件で3.4/5点満点(2018年10月7日時点)

【amazonレビュー】4つのタイプのうちのどれを目指すにせよ、ビジネスマンとして成長するための参考になるだろう

自分の望む将来に成長するために、タイプ別にどう行動するかをアドバイスした本。自分の希少性を上げることで人材価値を高めようと提案していく。世間に存在する2つのグループのうち、より将来へつながる側を選ぶことでどんどん希少価値が上がっていくという理屈は面白い。

ただ、たとえば読書をする人としない人がちょうど半々ずついるわけではないので、「2分の1を7乗したら1%の人になれる」というのはやや詭弁だ。4つのタイプのうちのどれを目指すにせよ、それぞれに書かれた考え方は、ビジネスマンとして成長するための参考になるだろう。

【応用×汎用】キャリア良書2選

ここでは、内容が「ある程度難しいものでありますが、活かすことのできる領域が広い」本を2冊ご紹介します。

事業再生やM&Aアドバイザリーの事業領域に持つ経営コンサルティング会社である「経営共創基盤」のパートナー兼取締役マネージングディレクターである塩野氏とNewsPicksを運営しているユーザベースの最高コンテンツ責任者(CCO:チーフ・コンテンツ・オフィサー)である佐々木氏による対談をまとめた本です。

「仕事ができる人」の定義が根底から変わった―“20代・30代・40代以降”世代別キャリア戦略の決定版と言える、ハングリー&ノーブルなリーダーになるための最強指南書です。

amazonレビューは26件で4.0/5点満点(2018年10月8日時点)

【amazonレビュー】20代、30代、40代のこれからキャリアを形成する人達にとっての必読書

「NewsPicks」編集長の佐々木紀彦と元ライブドアにいた塩野誠とのキャリア戦略に対する対談。はじめにで佐々木紀彦が述べているが、100人のうち90人に嫌われたとしても10人の人間に納得して貰えれば十分。と言っているように2人の知恵と経験を素直に伝えている。

ハングリーかつノーブルであれ!20代、30代、40代のこれからキャリアを形成する人達にとっての必読書である。

マッキンゼーやBCGをはじめとするコンサルティングファーム、投資ファンド、外資系企業のエグゼクティブへ、1000人以上の転身を支援してきた実績を持つ、日本ヘッドハンター大賞MVP受賞キャリアコンサルタント(ヘッドハンティングを行う会社代表でもあります)が、安全・着実・効率的に高収入のトップキャリアにたどり着くキャリア戦略を公開している本です。

転職を通じてキャリアアップするには、業界や職種を越えて転職が可能な「ハブ・キャリア」の就業経験が有効と指摘しています。活動を有利に進める「決定的要素」として、人材市場の市況を見極める大切さも説いている本です。

2017年、東京大学 3・4年生対象のキャリア設計法に関する授業「キャリア・マーケットデザイン-Design Your Future,Design Our Future」の教科書に指定されています。

amazonレビューは21件で3.9/5点満点(2018年10月8日時点)

【amazonレビュー】人生設計の基本マニュアル

ちょうど今後のキャリアについて悩んでいたタイミングに知人から勧められ読んでみた。
まず、本書の言う「好きなことで、高い収入を得ながら、社会に大きなインパクトをもたらす」という現代型のビジネスエリートという生き方に共感。

そして、「ハブキャリア」「年収の壁」「丸いキャリアのワナ」など初めて聞く興味深い言葉が並ぶが、まさにビジネスエリートへのキャリアの積み方が、事例を交えてとても分かりやすく書かれており、すんなりと自分の中に入ってくるのを感じた。

そして最後に「努力を増やすのではなく、努力を集中させる」という言葉にまた共感。企業の事業戦略について書かれた本は多数ありますが、キャリアについても同様に「戦略が必要」だということを再認識させられた。

キャリアの設計についてここまで体系的に書かれた本は今までなかったと思います。おそらく本書はキャリア設計・人生設計の基本的な教科書的な本になるのではないでしょうか。

【基礎×専門】キャリア良書5選

ここでは、内容が「分かりやすく理解しやすく、ある特定の領域に限って活かすことのできる」本を5冊ご紹介します。

個人の能力にレバレッジをかけるための最強ツールであるのは「パーソナルブランディング」として、米国No.1カリスマ・パーソナルブランド・コンサルトがその構築のノウハウをマニュアルとしてまとめた必携バイブル本です。

「印象に残る存在=個人ブランドを身につける」ことが大切だとして、より少ない労力で優良顧客を手に入れ、ライバルに打ち勝ち、莫大な収入をもたらす秘訣を、会社に頼らない生き方をめざす人たちのために伝授してくれる本です。

amazonレビューは42件で3.3/5点満点(2018年10月8日時点)

【amazonレビュー】非常に価値ある一冊

成功者が日常的に実践しているであろう秘訣を、体系的に纏め上げた一冊。ベンチャービジネスの成功を志す者として、最近「パーソナル・ブランディングの確立」がいかに重要なものかを目の当たりにしている。

なぜ、同じ時間とコストを費やしても「満足な効果が得られずに疲弊してしまう人」「ビジネスチャンスや顧客を次々と獲得できる人」と、明暗がくっきりと分かれてしまうのか?という疑問に明確な答えを与えてくれる。ブランド確立までのステップが、フェーズ毎に解説されているのもわかり易い。

6ヶ月、1年後のパーソナル・ブランドをイメージし、ターゲティング・ポジショニングをどう行っていくか?日常的な活動の指針となる、価値ある一冊であると思う。

自分らしく成長していくためのヒントを、代表的なキャリア研究や発達心理学の概念を通して紹介している本です。

神戸大学大学院、マサチューセッツ工科大学(MIT)Ph.D.(経営学)、神戸大学博士(経営学)の経歴を持つ、心理学にも精通する著者が、経営学の中でも人間の問題に深く関わるトピックを主に研究し、人生で一度の仕事生活を納得して送るにはどうすればいいのか、「入社、昇進、転職」といった人生の節目に自分を見つめ直し将来の方向性をじっくり考える「キャリア・デザイン」をすること進めています。

amazonレビューは49件で3.9/5点満点(2018年10月8日時点)

【amazonレビュー】キャリアの節目にいる人必読

キャリアの節目。就職活動を行う学生時分。今の仕事についてなんだか漠然とした不安が拭えず段々大きくなってきて無視出来なくなった時。役職がついて今までと違う仕事が求められた時。そんな時に読む本です。

自己決定、自己責任と叫ばれる世の中で、金井氏の主張で目を引くのが、「ドリフトする」という考え方。drift=漂流する、ということですね。金井氏の考え方は、要所要所(キャリアの節目)では明確な自己の意志に従ってキャリアの方向性を決定する必要があるが、それ以外の時は会社の事情や家族の事情や人とのひょんなつながりなど、環境による影響に身を任せつつ仕事に没頭すべきだ、というものです。

それはそうだ。いつもいつも「俺のキャリアは・・・・」なんて考えていたら、仕事に没頭できない。言われてみると至極当たり前な気がするんだけど、ついつい忘れがちなことを思い返させてくれます。

ビジネスリーダーのキャリア開発支援に長年携わってきたスタッフの手による本です。20~30代のトップ・マネジメント候補、ビジネスリーダー候補で、キャリア・ビジョンを描いていきたい人にオススメの本です。

「外部環境分析⇒内部自社分析⇒目標設定⇒戦略立案・実施」という企業戦略構築の技法をアナロジーとして、「企業ニーズ、競争相手を知る⇒自己分析⇒キャリアゴール設定⇒キャリアステップを考える、実力を高める、狙った舞台を獲得する」という、「実戦的(実践的)」なキャリア構築アプローチ方法を提示しています。

目標設定や能力、チャンスを獲得する時の、『キャリアの落とし穴』の指摘も具体的な内容で書かれています。

amazonレビューは18件で3.6/5点満点(2018年10月8日時点)

【amazonレビュー】混迷の時代の羅針盤

【amazonレビュー】未来をつくる人になるための本

VUCAな時代に生きている私たちにとって、過去の踏襲はもはや通用しない。これからの未来をつくることができる人間になるためにはどうしたらよいか、そしてそのような次世代を担う人材をつくるための方法が、具体的な先進企業の実例を用いながら明確にわかりやすく書かれている。

筆者が大企業からベンチャーまで数百社の幅広い企業の経営陣を支援しながら体感したリアルな経営の最前線の情報が、この一冊に凝縮されているなんとも贅沢な本である。読み手への配慮もされており、特にこれからのリーダーシップやダイバーシティについて言及されている章においては図やキーワードが散りばめられ、読み手がスムーズに腹落ちできる仕掛けとなっていた。

次世代に向けての動きが遅い企業や個人にとっては時に耳が痛い内容も多く含まれるが、読み終えたときには筆者からの温かいエールを受け、背中を押してもらっているような内容であった。若手、中堅社員はもちろん、次世代の育成を担っている経営層にもぜひ読んでいただきたい一冊である。

年収2000万円になるために本当に必要なこと 高杉仁

年収を上げたいサラリーマンの方々に向けて書かれた本です。年収2000万円にたどり着くための業種選びや転職タイミング、稼ぐサラリーマンと平凡なサラリーマンの違いなどが紹介されています。

著者自身、一般的な日本の大学を卒業し、日系のメーカーに就職し、年収も360万円からスタートしたにもかかわらず、現在では、年収3000万円近くを実現しており、経験してきたことをもとに体系化された内容が紹介されています。

amazonレビューは5件で4.7/5点満点(2018年10月8日時点)

【amazonレビュー】シンプルで実行可能な方法論です。

年収2000万円は達成出来るという筆者の説得力のある論理の組み立ては大変納得できる。読者が年収2000万円を目指すかどうかは別にしてもこの本を参考に自分なりのビジョンを築いて論理立てて行動すれば夢は叶うと思う。大変参考になった。

【応用×専門】キャリア良書3選

ここでは、内容が「ある程度難しいものであり、ある特定の領域に限って活かすことのできる本を3冊ご紹介します。

人事・キャリアのプロフェッショナル必読の本です。マッキンゼー、ハーバード大学ビジネススクールMBA、米国務省、国防総省、NATO、アメリカ陸軍で「戦略」全般に携わってきた著者による、有名ビジネススクールで人気のキャリア戦略コースの内容をまとめた本です。

キャリア戦略を事業戦略と同じ概念でとらえなおし、自分の「バリュー」を天職につなげるためのロードマップをつくり、実行するためのエクササイズとケーススタディが詰まった一冊。機会探索の方法から不確実性の克服までを具体的に指南した「最高の決断」にたどり着くためのガイドブックです。

amazonレビューは1件で5/5点満点(2018年10月8日時点)

【amazonレビュー】3つのメッセージ

一つ。「事業戦略の原則をキャリア戦略にあてはめる」という視点が目に鱗でした。人事もまた経営の支配下にあれば、経営にあてはまる理論は当然に人事にも当てはまるはず。人事屋の人事知らずにならないためには、こうして経営にかかわる理論を人事に引きずり込んで考える努力が必要なことを本書から教わりました。

二つ。様々な視点から、まだかまだかというほどの沢山の事例を繰り出してくれる数少ない本だと思います。皮肉をいえば、それでも中にいる方が多い日本人の感覚からすると、所詮は隔靴掻痒の感は否めませんが、しかし考えようによっては、その社内にあっても本書で述べるようにあ視点からもっと自分のキャリアは自分で築くとの努力をすべきだとのメッセージをここから受け取りました。

最後は、キーワード「ジョブ人、キャリア人、天職人」の分類についてです。ジョブ型雇用契約社会といわれるアメリカにあっても「天職人」が重要であるとの認識ははっとしました。そういう意味では、日系か外資か以前に、そもそも仕事にどう向き合うかについて考える良い本だと思いました。

「キャリア・アンカー」とは、アメリカの組織心理学者エドガー・H・シャイン博士によって提唱されたキャリア理論の概念です。個人がキャリアを選択する際に、自分にとって最も大切で、これだけはどうしても犠牲にできないという価値観や欲求、動機、能力などを指します。

船の“錨”(アンカー:Anchor)のように、職業人生の舵取りのよりどころとなるキャリア・アンカーは、一度形成されると変化しにくく、生涯にわたってその人の重要な意思決定に影響を与え続けるとされています。このキャリア・アンカーを8類型に分類し、読者がキャリア・アンカーを整理・把握するために必要な質問群やインタビューワークシートが掲載されている本です。

amazonレビューは19件で3.7/5点満点(2018年10月8日時点)

【amazonレビュー】わかりやすい訳のキャリア・アンカーのエクササイズ本

個人がよりよいキャリアを歩む上でのアンカー(拠り所)は何かを探るためのエクササイズ本である。キャリア・アンカーについてはすでに前著『キャリア・ダイナミクス』でも紹介されているが、この本ではアンカーが5→8となっているように、前著以後の研究成果が反映されている。

また金井氏による訳文も非常に読みやすい。自分自身のアンカーを探ることができる他に、特にマネジメントに携わる人が自分のアンカー以外のものも読んでいくことにより人間理解や組織を考える視点を深めることにもつながる点がよいと思う。

ただし、キャリアを計画するという視点はないので姉妹書の『キャリア・サバイバル』を併用することを勧めたい。

上述の「キャリア・アンカー」が個人ニーズの明確化であるのに対して、「キャリア・サバイバル」は、環境からのニーズ、すなわち組織ニーズの分析の必要性を強調してる本になります。

つまり、個人のキャリアが順調に開発され発展するためには、個人ニーズと組織ニーズが互いにマッチングしていることの重要性を提唱しています。そのためには「職務と役割のプランニング」が必要であり、キャリア目標が、市場の動きや長期的な個人プランとうまく符合しているかどうかを確かめるために、誰もが自分の職務を定期的にチェックすべきであると書いています。

将来組織において階層が減り、横軸を通すプロジェクト型の仕事が増えてゆくと予測される状況下では、大半の管理職、専門職、技術職の従業員は今後その役割を頻繁に変えて行くようになることを予測している本です。

amazonレビューは7件で3.4/5点満点(2018年10月8日時点)

【amazonレビュー】職務と役割の視点から考える貴重な視点のキャリアガイド

『キャリア・アンカー』の著者でもある、キャリア論の大御所の一人、シャインによる職務と役割の視点から自分のキャリアを考えるためのガイドブック。キャリアの本というと、自分の願望を中心に、キャリアアップの視点からのみ書かれたものがかなり多い。

この本は、組織や他者からの期待(職務・役割)にどのように応えていくかという視点からのキャリアを考える機会を与えてくれる貴重な本。私たちの多くは、組織社会の中で生き、他者の期待に応えることにより成果を手に入れている訳だから、キャリア・アンカーの自分の価値観を大切にしてキャリアを考える視点と同時に、キャリア・サバイバルでの視点をあわせ持つのがよいと思う。

訳者は、シャインの弟子でもある神戸大学の金井壽宏教授。わかりやすい訳文である。